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JPEPA問題について外務省に質問をしました 

外務省 12月14日午後、脱WTO草の根キャンペーンは、外務省を訪問し、経済提携協定(EPA)について質問しました。脱W側は7名と化学物質問題研究会の安間武さんが参加しました。外務省側は、経済局の経済課から村上顯樹さん、松本健介さん、国際貿易課から大河内昭博さん、大臣官房国際社会協力部地球環境課の稲村麻衣さんが出席しました。脱W側の質問事項をチェックしたい時は、ここを押してください。
【廃棄物輸出について】
 最初に外務省側が、廃棄物輸出の問題について、以下のように説明をしました。この問題がフィリピンでこれほどまでに報道されているとは思わなかった。日本政府としては、廃棄物輸出の「意図」は、まったくなく、「遺憾」に思っている。バーゼル条約の分類項目と通関上のそれは違うので、通関上のどの項目がバーゼル条約に違反しているかを特定するのは、きわめて難しい。それゆえにJPEPA23条でGATT20条(人・動物・植物の健康、生命の保護に必要な措置)をひいて、全体に規制をかけるようにした。それにフィリピンには共和国法6969があるので、廃棄物輸入はできないことになっている。
 
 次に外務省側は、JPEPAの「日本の表」に関税削減対象の廃棄物が記載されていないという問題を説明しました。JPEPAに限らず、すべてのEPAで細かい部分は全部省略している。自分たちは国際的に決められた法形式に則っている。むしろフィリピンの方がこの形式に逸脱していて、より丁寧に表を作成している。フィリピンの新聞報道にはあやまりがある。日本政府がフィリピン国内に処分場を用意してくれとの要求を出したというのは、事実に反する。これまでEPA/FTAに関する政府内の議論で、これまでに廃棄物輸出に触れたことは一度もない。過去にも途上国に廃棄物輸出している実績はなく、むしろ先進国に輸出している。以上のように話しました。
 
 安間さんは、JPEPA4条に関連して、協定に伴ってフィリピンで国内法が変わって、廃棄物を受け入れるようになることはないのか、質問しました。外務省側は、フィリピンがどう対応するかはフィリピンの問題なのでわからない、こちらとしては廃棄物輸出の「意図」はない、と答えました。しかし安間さんは、条約の専門家なのだから、「意図」を強調するのではなく、廃棄物輸出できないように文章作成するのがプロというものであり、技術的に輸出可能な以上、フィリピン国民の懸念は消えないだろう、と発言しました。そしてJPEPAで廃棄物輸出をしない旨を文書で提出するよう求めたのに対して、外務省側は省内で検討したいと答えました。

 続けて脱W側は、有害廃棄物が中古品という名目で途上国に輸出されている問題をどう考えるか、と質問しました。たとえば、使用済みパソコンの一つの部品だけが必要な場合、そのなかに有害廃棄物を含むにもかかわらず、再利用可能な中古品として国境を超え、処分過程で廃棄物が途上国に放置されています。こうした廃棄物輸出は、すでに中国やアフリカで起こっています。この質問に対して外務省側は、環境省や経産省でチェックしていると答えましたが、廃棄物輸出のグレーゾーンへの懸念は消えませんでした。
 
 最後にこれからのEPAで廃棄物の項目が入る可能性について質問しました。外務省側は交渉中のことについては情報開示できない、といつもと同じ回答をしました。しかし過去のすべてのEPA交渉でこの項目が入っている、とつけ加えました(→要するに今後の協定交渉でも、廃棄物輸出の項目は含まれるということでしょう)。

【人の移動について】
 まずフィリピンの看護師&介護士に関する問題について、外務省側は次のように説明をしました。フィリピンの看護師&介護士の移動には、慎重に枠組み作成を進めている。日本での受け入れ施設が決まり、「日本人と同等」の労働条件を結ばない限り、在留資格は出ない。ここでの「受け入れ施設」とは、一定基準以上の職員数を有する病院や(在宅以外の)介護施設を指す。在留カテゴリーは、一年目から「特定活動」で、活動や施設も限定され、厚労省監督で労働基準法も適用される。

 次に外務省側は、インドネシアの観光産業の労働者移動について、このように説明しました。観光産業の労働者移動は、インドネシア側の要望で議論が始まり、現在は国交省を中心に関係業界を交えて制度構築中である。「研修生」という名の低賃金単純労働者にならないように、3分の1は座学、残りの3分の2も単純労働ばかりさせないよう厚労省のガイドラインで規定されている。それにもかかわらず、研修生が低賃金労働者になってしまっているという現状なので、制度が機能するよう努力したい。このように話しました。

 脱W側は、「日本人と同等」というが、どのような日本人か、正規雇用か非正規雇用か、と質問をしました。これに対して外務省側は、基本的には受け入れ施設の雇用状況に合わせる、と答えました。結局、受け入れ施設の裁量に任されてしまうわけです。いま日本人の労働条件の劣悪化が社会的な問題となっています。こうした現状で受け入れ施設に労働条件をゆだねることによって、移民が新たなワーキングプアになってしまうのではないか、という危惧を拭えませんでした。

ドーハラウンドの凍結後、急速な勢いで進んでいる二国間協定は、私たちと締結相手国の人びとの生活に多大な影響を及ぼすにもかかわらず、その内実が知らされることは、ほとんどありません。脱WTO草の根キャンペーンでは、これからもEPAの問題点を明らかにしていきたいと考えています。
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