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GATSって何だろう 

HN_GATS.jpeg▼サービス貿易ってなに?
▼GATS(ガッツ)ってなに?
▼規制緩和を拡大するGATS
▼問題の多いGATSとWTOのルール
▼公共サービスも自由競争の民営化の対象に
▼安全よりも効率性を優先
▼国境を越える人々の移動も利潤最優先に

2006年4月27日更新
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▼サービス貿易ってなに?

 サービスの貿易とはなんでしょうか。具体的なイメージを思い浮かべるとわかりやすくなるかもしれません。サービス業には、バス・電車(運送サービス)、銀行・保険(金融サービス)、電話・ファックス(通信サービス)、デパート(流通サービス)、病院・薬局(医療サービス)、塾・英会話学校(教育サービス)などがあります。これらのサービスを、何らかの方法により日本の会社以外の業者を利用して受けた場合、サービスの貿易が行われたことになるのです。

▼GATS(ガッツ)ってなに?

 1995年1月、サービス貿易に関する協定が発効しました。この協定が「サービスの貿易に関する一般協定」(General Agreement on Trade in Servicesの頭文字をとってGATS〔ガッツ〕という)と呼ばれるもので、貿易の自由化を進める国際機関である世界貿易機関(WTO)の協定の一部を構成しています。WTOに加盟する各国は、サービス貿易の自由化を進めるために、このGATS協定にのっとって交渉を行います。この交渉をサービス交渉、あるいはGATS交渉といいます。

▼規制緩和を拡大するGATS

 サービス交渉では、サービスの貿易は、工業製品や農産物のように個数や一定の数量ではかることが難しいことから、各国がそれぞれのサービス産業について、どれだけ外国企業に開放するか、という約束を行います。そしてその約束の範囲を拡大していくことが、サービス交渉の重要なポイントになっています。

WTO加盟国(現在149カ国)はGATS協定に従って、自由化/民営化、または規制緩和していくサービス分野を決定しなければならりません。GATS交渉では、ある加盟国が、他の加盟国から出された規制緩和要求(リクエスト)を受け入れる(オファー)方法で進められます。しかし、ほとんどのリクエストは、先進国から行われています。サービス産業を国境を越えて提供することができる企業のほとんどは先進国にあるからです。

▼問題の多いGATSとWTOのルール

問題点1:世界にむけて規制緩和

サービス交渉で合意された内容は、WTO協定の原則によって、すべての加盟国に対してその要求を受け入れなければなりません。すなわち、149の加盟国すべてに対して自国の市場を開放しなければならないのです(最恵国待遇)。例えば、加盟国の海外企業が日本でビジネスを展開することについて制限を設けてはならないのです。

問題点2:国内企業の保護は協定違反に!

また日本企業に与えられている権利や資格を、日本に参入してきた海外企業にも同等に与えなければなりません(内国民待遇)。それをしないと、WTO協定違反として、日本政府はその海外企業から提訴される可能性があります。

問題点3:大企業だけが恩恵をうける

しかし国を超えてサービスを提供することができ、提供先の政府のWTOルール違反を訴えることができるのは、巨大な多国籍企業やその意向を受けて動く政府だけです。従って、GATSとは、企業が国家を支配し、市場原理主義に基づいて際限のない自由競争を追求する協定といえるでしょう。

▼公共サービスも自由競争の民営化の対象に

 これまで国家は、社会生活を営むための基礎的なサービスについては「公共サービス」としてあらゆる市民に平等に提供することを義務としてきました。しかしGATSは、建設、教育、保健医療、郵便、鉄道のような公共サービスも自由化=規制緩和の対象となります。GATSでは、公共サービスを「必要性」ではなく、「効率」「採算」を重視するものとして考えているのです。

▼安全よりも効率性を優先

 日本政府は、GATS交渉以前から、率先して規制緩和を推し進め、公共部門を削減してきました。すでに電電公社や国鉄、郵政では民営化が進められ、医療保険の分野にも自由競争のルールは浸透しています。しかし、「生活」「安全」に不可欠なサービスを、すべて自由競争に委ねるべきではないでしょう。安全よりも効率が優先された結果としてJR福知山線の尼崎事故のような悲惨な事故が起こったことは、記憶に新しいのではないでしょうか。

▼国境を越える人々の移動も利潤最優先に

 GATSは、グローバルな規模で「人の自由な移動」を促進することをめざしています。この結果、途上国の労働者は、ますます日本をふくめた先進国の企業に安く買いたたかれるようになるでしょう。すでにインドでは、国内のIT労働者の大半が、欧米に出てしまう「頭脳流出」が問題となっています。またフィリピンでも、多くのケア・ワーカーが先進国に流出し、国内のケア・ワーカーが不足し、社会サービスの低下を招くという事態が生じています。GATSは日本国内ばかりでなく、他のアジア諸国でも深刻な問題を引き起こしています。
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