FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

バリ会議特集(その4):気候変動会議は、金儲けの話し合いをする場ではない 

排出権取引 以下は、メーリングリストに掲載された、バリのソリダリティ・ビレッジ参加者の報告です。バリ会議の報告に関しては、FoEJapanのブログも詳しいです。








***********

現在、インドネシア・バリ島で、3日から国連の気候変動枠組み条約締約国(UNFCCC)会議(12日まで)が開催されていますが、これに対して、ビア・カンペシーナなどが主催したパラレル・アクション、Solidarity Village for a Cool Planet(12/6~10)に参加してきましたので、報告します。

バリ島にいたのはわずか3日間で、今朝、帰ってきたばかりなので、まとまりませんが、気候変動に関する重要な論点がありますので、報告します。
UNFCCCの会議、およびそれに並行して行われたほとんどのパラレル・アクションは、ヌサ・ドゥア(Nusa Dua)と呼ばれるバリ島の高級リゾート地で行われました。Solidarity Villageもこの場所の一角を使い、公園の一角に、小屋(藁のようなもので葺いた屋根と床だけで、壁のない小屋)とテント、そしてステージを作って、行われました(そのために、参加するには、事前登録が必要で、NGOのパラレルアクション用のパスが発行され、参加者は全員タグをぶらさげていました)。

今回のUNFCCCを含む一連のイベントには、最終的に10,000人以上が参加するのではないかと言われています。閣僚や官僚などの政府代表者を除けば、傍聴やロビーイング、またはセミナーなどのために、UNFCCCの会議場の中に入る人(ここに入るにもパスも必要)と、私のようにパラレルアクションに参加する人と両タイプの参加者がいたように思います。

会場は、とても広く、無料の自転車が提供されていました(スポンサーはメドコ・エナジというインドネシア最大の石油ガス会社です)。

Solidarity Villageには、大半がビア・カンペシーナの人たちで、7日の参加者は300人ぐらいでした。ブラジル、コロンビア、メキシコ、インド、スリランカ、タイ、ネパール、フィリピン、香港、韓国、インドネシア、イギリス、日本(私の他に、農民連の方がいらっしゃいました)など、でした。 7日の午前に全体会があり、7日の午後、8日、9日とワークショップがあり、8日の午後には、デモがありました。

こうしたパラレルアクションでのワークショップや、UNFCCC会議の討論について得た情報によれば、今回のUNFCCC会議は「金儲けのための新しい枠組み」を作った、と言われています。そして「そもそも会議自体は、WTOと同じように透明性を欠き、先進国に有利なように会議日程が組まれている(8つの会議が同時に行われているために、大量にスタッフを派遣できない途上国はそれらの会議すべてに参加できない)」、「一体誰のための会議なのか。話されたことは、結局は、市場原理に基づく開発アジェンダ、ビジネスの取引であり、提案されたロードマップは新自由主義に基づくソリューション(解決策)だ」という批判をあちこちで聞きました。

そして、NGOの内部で、この会議を支援し、成果であると見るNGO(CAN:Climate Action Network(気候変動ネットワーク)、WWF(World Wide Fund for Nature(パンダマークで知られているNGO)、グリーンピースなど)と、そうでない批判的なNGOに分かれたと言えます。 

ビア・カンペシーナなどの批判的なグループは、Climate Justice(気候の正義)を主張し、地球温暖化はclimate injustice(気候に対する不正)がもたらしたものであり、地球、水、種、空気、食料は商品ではない、と主張していました。

例えば、「途上国の女性たちや先住民の場合、それまで森や農村に住んでいた彼女/彼らは、森林破壊によって水や食料がなくなり、そこで暮らしていけなくなり、都市で仕事を見つけなければならなくなっている。しかし、都市に仕事があるとは限らない。あったとしても、重労働の家政婦である。」

論点が分かれたものは、日本のマスコミはほとんど紹介していませんが、京都プロトコルで確認されたCDM(Clean Development Mechanism:クリーン開発メカニズム)として、REDD(Reducing Emissions from Deforestation and Deregulation(森林破壊および森林悪化をさせないために排出量を削減する)という排出権取引が提案されたことです。

<京都プロトコルは、各批准国が削減すべき排出量を決めていますが、例えば、ある先進国がそれを達成できない場合、排出量に余裕のある途上国に、CO2排出量を削減するための技術と資金を提供して、その代わりその途上国から排出権を購入し、それで、京都プロトコルで規定された先進国の削減目標を満たそうとする、というものです。>

さらに、排出権取引によって基金が作られ(CDMに投資した2%を基金に拠出する)、その基金(Adaptation Fund)を途上国に提供して、CO2を削減するためのプロジェクトを実施する費用にあて、その管理を世界銀行が行う、という提案がEUから出されました。

これらの2つの提案は、上述したCAN、WWF、グリーンピースなどからは、支持されていますが、ビア・カンペシーナなどからは、批判されています。  そもそも、今回のUNFCCC会議には、たくさんのNGOが参加していますが、ジャカルタ・ポストによれば、動員が最大だったのは、法律家、投資家、コンサルタントで構成される国際排出権取引協会(IETA:International Emission Trading Association)で、336人を送り込んで、排出権取引促進のロビイングをやったそうです。

つまり、気候変動は新しいビジネスチャンスを作り出している、と言えます。だからこそ、8日午後、数千人が集まって「ビジネスについて話すのをやめろ!我々民衆のことを考えろ」などと叫びながら、UNFCCC会議のあり方に抗議するデモが行われたのでしょう(数千人参加)。 またこの会議で、日本政府の評判はとても悪いものでした。CDMとして原発推進を提案したり、国際競争力の強化を主張したり、どうも場違いな主張をしたらしく、NGOどころか、他の政府にも全く相手にされなかったようです。 来年G8洞爺湖サミットが開催されますが、気候変動を金儲けの手段とするための討論がさらに深められるものと推測されます。

気候変動は、誰に責任があるのか?-私たちは、そのことをきちんと分析して、批判していかなければならないと思います。

☆なお、私が今回参加したのは、Solidarity Villageで「貿易と気候変動の不穏な関係を、どうとらえるのか」というセミナーがあり、そこで、来年の洞爺湖サミットに向けて、『G8北海道と気候変動』についてスピーチするよう、フォーカス・オン・ザ・グローバル・サウスから要請があったからです。セミナーの内容はとてもよかったと思います。気候変動の論点がすべて出されたように思います。 参考までに、他のスピーカーは、以下の通りです。

-ウォルデン・ベロー(フォーカス・オン・ザ・グローバル・サウス):『WTO、FTA、貿易』
-ヘンリ・サラギ(ビア・カンペシーナ):『アグロ燃料と農民への影響』
-ロニー・ホール(グローバル・フォレスト・コアリション):『天然資源と貿易』 
-インタン(香港民主労総):『WTO香港の経験から』 
-ケビン・スミス(Durban Group for Climate Justice):『カーボン・トレーディング』

☆参考までに、先日の日本経済新聞には、「排出権取引は・・・いくらきれい事を言ってみても、少しでも楽に「金もうけ」できる仕組みが伸びるのが現実だ。」という記述がありました。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。