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WTOドーハラウンド交渉の現状(その2) 

WTO BUILDING WTOドーハラウンド交渉は、今週もジュネーブで続いています。先週までの重要なニュースは、途上国が特別品目(SP)と特別セーフガード措置(SSM)の議論を要求したことです。

ここまでの農業交渉では、国内補助削減と市場アクセスの議論が先行して、SPとSSMに関する議論は十分になされてきたとはいえませんでした。この二つは、途上国にとって重大な関心事なので、SPとSSMの議論が不十分なことは、途上国の不満の種でした。

そこで農業交渉でSPとSSMを要求する途上国のグループであるG33は、10月25日付けでSPに関するペーパーを出しました(SPSSM)。そこでは、途上国の立場からすると、SPとSSMに関するモダリティが、この交渉の合意に至る上で最重要である、と主張されている。

さらにこのペーパーでは、SPについては関税削減を免除できること、各国の多様な状況と異なる関税構造を柔軟に対処すること、SVE(脆弱経済国)とRAM(近年加盟したメンバー)には、さらなる柔軟性を認めることなどが提案されています。

このような状況の中で、ファルコナー農業交渉議長は、SPとSSPに関して見解を示さざるを得ない状況になりました。そもそもファルコナーは、8月に出されたペーパーで、センシティブな品目に関しては、3分の1~2の「逸脱」を許される(求められる関税削減の3分の1~2を免除される)といっていました。

ファルコナーは、特別品目に関しては、5パーセント余分の逸脱を許すとしていました。しかしいったいこの5%の逸脱というのは、フォーミュラ(公式)の削減なのか、それともセンシティブ品目に許されている逸脱の上限なのか、はっきりしません。しかもこれは口頭での発言で、文書ではないため、途上国の交渉担当者は、議長の意図がわからず困惑しています(以上はこちらを参照)。

それにもかかわらず議長は、農業交渉の会議中に、ラウンドを今年中に妥結させるべく、さらなる交渉の加速を提案しました。これに対して、キューバ、ベネズエラ、フィリピン、パラグアイなどから反発の声が上がりました。特にかれらが強調したのは、SPやSSMのような、途上国が強い関心を持つ議題について、時間を定めずにもっとじっくり話し合うべきだという点でした(以上はこちらを参照)。

交渉は今週も続いていますが、SPとSSMをめぐる議論は、ドーハラウンドが本当に途上国の開発をめざすものであるかどうかを示す、重要な指標であるといるでしょう。



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農業交渉関連テキスト

農水省のサイトにも関連文書がUPされています。参考までに。

http://www.maff.go.jp/wto/wto_nougyou_1.htm

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